うんこほど場所によって意味合いが変わるものを知らない

あ、こんちゃっす。

読むラジオ【まさおの突然草】にようこそ。

えー、ここは『夜寝れねえな』とか『なんか文章が見てえな』というあなたにそっと寄り添う憩いの場……なわけなくね??

前回うんこ漏らした話してる時点で全然違いますね。すんませんね。

 

はいというわけで今回は「中1💩フルで漏らし事件」の後編でふ。

 

まだ「前編見てえねよ」とか「前編忘れたわ」っていう人は勝手に前編みといてください。

それでは始まり始まり。

 

 

 

 

移動中の時よりすっかり色が変わってしまったズボンとパンツを前に、小生は何も出来ずにいた。

 

いっその事、今日は遠征に来てないことにしてしまおうか。

 

いや、最寄り駅から歩く時に便意の誤魔化しでチームメイト会話しまくっているし、

厠へ行く前に副顧問と話している以上それは無理だ。何より誰かしらこの厠に絶対来る。

 

考えても埒が明かないので、とりあえず小生は臀部を綺麗にした後、パンツだけでも救助することにした。

誰かが厠に来るまで下半身丸出しで居続けることになるからだ。

幸いにも、手洗い場が厠の中にある。

鼻で呼吸するのをやめて、床を汚さないようにそっとパンツを持ち上げる。

誰かが来る前に終わらせたかったので、光の速さで手洗いした。

洗剤代わりに近くにあったキレイキレイを使い、匂いの証拠も残さないようにした。

全力で絞りあげ、どうにか洗濯機から出したてのレベルまでは乾かした。

とりあえずそれを履くと、少し心に余裕が出たのか、逆に助けを呼びたくなった。

 

ふと厠の窓が目に入った。

間取り的にちょうどグラウンドの方向に付いている。

小生はゆっくりその窓を開けた。

すると少し遠くの方に外付けの流し場があり、そこで同級生がスポーツドリンクのジャグを作っている。

色々な葛藤があったが、小生は大声で叫んだ。

 

「おーーい助けてくれ!!△△先生(副顧問)を呼んでくれ!!」

 

同級生は反応したものの、ジャグ作りに忙しいと相手にしてくれなかった。

焦った小生は思わず正直に言ってしまった。

 

「ちょ、まじで!!漏らした!!」

 

同級生は驚きの表情で振り返った。しかし、どこかへ行ってしまった。

窓の外を見ながら変な絶望を感じていると、後ろから音がした。

振り返ると、相手チームの人が用を足しに来ていたようだ。

もう小生にプライドというものは無い。

迷わずその相手チームの人に声をかけ、副顧問の先生を呼ぶようお願いした。

相手チームの人も小生の格好からただならぬ雰囲気を察したのか、大急ぎで行ってくれた。

ほっとしていたのも束の間、相手チームの人と入れ変るように今度は三人の先輩たちが用を足しに来た。

 

「お前どうした?」

 

異様な格好をしている小生を見て聞かないわけが無い。

もはや、迷いなどというものは無かった。

 

「漏らしました。」

 

だが、予想外の反応が返ってきた。

 

「去年の俺じゃん」

 

先輩の一人が言った。そして誰一人笑わなかった。戸惑いながらも事を済ませて外に戻っていく先輩たちの背中を見送った。

 

そうこうしている内に、副顧問と小生のエナメルバッグを持った別の先輩が厠に来てくれた。

副顧問に事の次第を説明しながら、帰りに着るはずだったチーム統一のウィンドブレーカーを履く。その着替えを入れていた袋に今度は例のズボンを入れなければならない。

袋にババが付かないよう、汚れていない所が外側になるように小さくまとめて入れ、袋の口を固く縛った。

ようやく全てが片付いたが、格好からしてもう練習試合には参加できない。

仕方が無いので、副顧問と相談してスコアラーに徹することになった。

 

カバンを持ってグラウンドに出ると、アップを終えたメンバーがベンチ前に丸く集合していた。

カバンを置き、スコアブックを持ってベンチの方へ行くと、集合が終わって各自がベンチ前の合図が出るまで軽くバットを振ったりと準備をしていた。

ふと同級生の一人と目が合ったが、一瞬にして目を逸らされた。

よく見ると口元が半笑いだ。

他の同級生を見た。気のせいか皆少し半笑いに見えた。

今度は相手チームの方も見た。

気のせいか相手チームも小生の方を見ている気がした。

小生は本能的に心のスイッチを切った。

そのせいだからか、そこから帰宅するまでの記憶はない。

 

本戦は家に帰ってからだった。

ダークマターと化したズボンにケリをつけるべく、家の外の蛇口で半泣きで洗い上げる。

 

その夜、副顧問の先生から電話がかかってきた。

精神的に大ケガをした小生を気づかい、心配していた内容だったが、細かいことは覚えていない。

一時は迷いなく二回の自己申告をしていた小生だが、時間が冷静にさせた。

 

学校生活に関する何かが音を立てて崩れた。

 

明くる日、登校した小生はその何かの崩壊を実感する。

同学年の、特に男子が既に小生の事件を知っていた。

酷い時には休み時間に、大便を済ませて個室トイレから出てきただけで笑われた。

そして徐々に事は勢力を上げて、「あだ名」として小生に襲いかかった。

「うんこマン」や「漏らし」といった生易しいものでは無い。

 

                          【しおみだい】

 

事件現場とかした遠征先の学校名を取って、

こう名付けられたのである。

このあだ名は学年が変わるまで付きまとうことになった。

 

小生が事件を起こすまで、幾度となく遠征に行っていた例の中学校とはその後、3年の最後の大会の直前になるまで練習試合が組まれることは無かった。

 

Fin

 

さぁ、どうでしたかね。

いや〜ちょっとここまでこの事件をしっかり振り返ったのは初めてっすわ。

当時は結構やっちまった感が凄かったけど今となっちゃこうやって笑い話のネタになってるからね。

むしろ漏らしてよかったわ。いやよくはないけど。

あとね、あだ名が【しおみだい】っていうのもミソね (クソだけに)。

今考えるとこれ以上ないネーミングセンスだわ。

まぁこれ以外にも他に3つの事件話を私は残してるのでね。話題数で言ったらフリーザ様にも勝るとも劣らないんすよ。

そんな訳で今日はここでおさらばします。

 

みんなも○ケモン、ゲットじゃぞ??